こんにちは。春日原駅前歯科医院の鈴木です。今回は、インプラント治療において知っておくべきことをお話したいと思います。難しい専門用語などは極力使わない様にしますので、是非読んでみてください。

■インプラント治療のメリット・デメリット

まず、良いところばかりを言っても説得力がありませんので、デメリットを先にお話しいたします。デメリットとして最も患者様に負担となるのが、手術が必要であることと原則自由診療（平成24年から症例によっては保険適用となりましたが）になりますので、費用が高額となってしまうことです。

使用する部材にもよりますが、1本あたり３５万円（世界基準にあうインプラントを使用した場合）が費用の相場となります。※原材料費の高騰により価格が上がることも今後考えられます。

また、患者様の状態（あごの骨の骨量や硬さ）により対応年数に差が出ることや終了までの期間が3ヶ月～半年近くかかってしまうことです。その後もメンテナンスと術後の経過を見るために、１カ月・3ヶ月・半年・1年と歯医者に通う必要があります。

そして、誰でも受けられる手術ではないことも挙げられます。骨粗鬆症の治療を受けている方や糖尿病や心疾患のある・金属アレルギーの方は、インプラントが出来ない場合があります。

特殊な事例としては、喰いしばることが癖になっている人や歯ぎしりをする方は、おススメしないこともあります。それは、自然の歯と違い金属を直接骨に埋め込んでいるためダイレクトに力が掛かってしまうからです。自然の歯には、根っこの部分に歯根膜というクッションがあり、噛んだ力を分散してくれていますが、インプラントにはそれが無いため感覚も少し鈍くなっているため「喰いしばる癖」がある方は注意が必要です。

と、これだけのデメリットを書いてきましたが、では何故？インプラントを歯医者が薦めるのか？メリットについても書いていきます。

1番のメリットは、残っている自然の歯に負担を掛けないことです。インプラント以外を考えた場合、無くなった歯の部分を残っている前後の歯を繋いでブリッジを掛けるか入れ歯という選択肢になります。

その場合、入れ歯でもブリッジでも前後の歯に掛かる負担は大きく、将来的に前後の歯が悪くなる可能性が大きいです。また、ブリッジの場合は食べ物カスが挟まりやすく、歯磨きでも隙間部分を磨きにくいことから、歯周病になるケースが多いことや保険適用で使える素材も限られているため、見た目に美しくないことも多くあります。

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昔に比べ、平均寿命が上がっていることや生活レベルの向上を考えた時、インプラントによる、利便性や快適性に審美性は大変大きなメリットだと思います。

また、インプラントの寿命ですが、入れてから10年以上経っても使える確率は９０％を超えています。当院の患者様でも15年を超える方が多く、これから何年使えるかは経過を見ていかなくてはなりませんが、ブリッジの寿命が平均7年程度、入れ歯の寿命が平均5年程度と言われていますので、インプラントを出来る方（骨の状態や健康状態が良好な方）には、インプラントをススメています。

特に40代～50代の女性には、見た目の問題や将来的に起こるかもしれない骨（骨密度の減少）の問題からインプラントをおススメします。勿論、保険診療でと言われる方も大勢いますので、無理に薦めることは致しません。

インプラントは、トラブルの多い治療というふうに思われがちですが、事前の検査を慎重に行うことで、ブリッジや入れ歯より機能の改善が見込める優れた治療法です。

最後に注意点として、インプラント治療を行う時は、十分に相談（セカンドオピニオン含め）や情報収集を行い納得して治療を行う様にしてください。